Home

makion!log

ユーレカの日々[33]約束の地

最近テレビを見なくなっているが、たまにバラエティなどを見ると、「日本はすごい」「日本人は素晴らしい」というような番組ばかりが鼻について、やはりすぐに消してしまう。

こういった風潮は、福島の事故以降「絆」という言葉がやたら流行り始めた頃からだろうか。それとも、政府がやたら右寄りになっているため、こちらがセンシティブになっているからだろうか。こういった「日本人だから」という帰属意識を強調するような物言いは、どうにもこうにも、居心地が悪い気分になるのだ。

テレビのバラエティで紹介される事例は、別に日本人だからすごいのではなく、その事例、その人がすごいのだろう。素晴らしいのは、その人たちの行動がすばらしいのであって、日本人ということにやたら帰属させたがるのには本当に、ウンザリする。

わたしはもう50年以上日本人をやっているが、好きでこの国に生まれたわけではない。そもそも日本以外の国で暮らしたことがないから、この国がいいのか悪いのかもよくわからない。本来、国というのはそういうモノだろうと思う。とりたてて愛するものでもなければ、嫌うものでもない。だから「この国は素晴らしい」とか「日本人ならでは」という言い方に、不自然さや、胡散臭さを感じる。そもそも、日本人として誇りをもつ、理由というのがよくわからない。そんなことをして、得をするのは政府と行政だけであって、一個人になにか得になることがあるとは思えないのだ。

それでも、人は自分が住んでいる場所から逃れることはできない。国ということを意識することはなくても、地域ということを意識せざるをえない。

続きをよむ...

ユーレカの日々[32] こわれもの〜修理という非日常

4月のことだ。自宅のトイレで水を流したあと、いつまでも「チョロチョロ」という給水の音が止まらないことに気がついた。

タンクのフタを開けて調べてみると、中の樹脂製パイプがグラグラしている。どうやらこの部品がひび割れて、水が漏れているらしい。とりあえず、給水栓をドライバーで締め、水を止めた。しかし用をたすたびにドライバーで開け閉めするのは大変だし、忘れてしまう。いつまでもこのままというわけにはいかない。

業者に頼むといくらくらいかかるのか。ネットで調べてみると、少なくとも1.5万〜2万はかかるようだ。さらに調べてみると、自分で修理したという話がちらほらと見つかる。

続きをよむ...

ユーレカの日々[31] 具象の女たち、抽象の男たち

ようやく4月だ。年末から3月にかけて、本当に忙しかった。毎年のことだが、仕事にせよ、プライベートにせよ、いろんなことが怒涛のように迫ってきてあっという間に時間が過ぎていく。

最近流行のネット慣用句に「おれ、この●●が終わったら●●するんだ」というのがある。3月の一番忙しい時期にふと考えた。自分はこの仕事が終わったら、一体なにがしたいのか自問自答してみた。暇になったら、一番なにがしたいのか。旅行か、散歩か、ゲーム?映画?しばし考えた結果、思い浮かんだ答えが「プラモデルが作りたい」だった。

我ながら呆れてしまった。いやいや、もっとやりたいことは色々あるだろう?しかし、どうやらそれが私の本心らしい。思い返してみれば、自分の人生で過去、まとまった暇ができると、プラモデルにはまっていたように思う。

一度目は大学生時代。次は会社を辞めてフリーランスになった当初。三度目はフリーランス時代にたまたま、仕事がピタッと止まった時期。それぞれ1ヶ月くらいは模型三昧だった。

プラモデルは、だれが組み立てても同じようにできる、気軽に楽しめるホビーだ。組み立てるだけなら、さほど時間がかかるわけではない。しかし、模型にはまった人たちは、それをそのまま組み立てるのではなく、ディテールや改造を加え、継ぎ目を消し、塗装をし、時には臨場感あふれるジオラマにまで仕上げる。

そうなってくると、工作場所や、塗装場所など、時間も手間もかかる。仕事の合間の息抜きに、というわけにいかないのだ。まぁ、そういったことを存分にやってみたい、というわけだ。

続きをよむ...

ユーレカの日々[30] だから嘘はやめられない

全日展という書の公募展で、主催者がでっちあげた架空人物に知事賞を与えていたという事件があった。丁度同じ時期に、耳が不自由な作曲家の、ゴーストライター問題もとりざたされていた。どちらも「まるでアンドリュー・ニコルの映画のような話だな」と思った。

続きをよむ...

ユーレカの日々[29]「消せるボールペンの使い方」

消せるボールペン「フリクション」という製品がある。パイロットが2007年から販売していて、水性ボールペン、サインペンなどラインナップもかなり揃っている製品だ。どんなペンかと言うと「消せるインク」が特徴だ。

消せるインク、なんて聞くと昭和生まれの男子としては、スパイ手帳についていた「反対側のペンでこすると文字が浮き出る透明インク」とか思い出してワクワクしてしまう。このインクはきっと、捉えられたスパイがそのメモを消滅させるためにあるのに違いない…。

そんな妄想が一瞬頭をよぎったが、実際、何に使うのか今ひとつピンと来なかった。ボールペンというのは消えないから意味があるのであって、消すことができるなら鉛筆でいい。だから、さほど興味を持っていなかった。

続きをよむ...

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。

ユーレカの日々[28] 1パイントのビールで人は何メートル上がるのか?

ビールが好きで、よく呑む。大学と自宅の中間である京都で呑むことが多い。
ビールが売りの店といえば、昔はドイツ式のビアホールが中心だったが、最近
はイギリス式のパブも増えてきた。パブでのオーダーはカウンターで先払い。
ファストフード店と同じシステムで、一人飲みでも気楽に入れるのがいい。

そういった店でビールを呑むたびに気になるのがその量だ。イギリス式のバー
では、ビールは「パイント」という単位で設定されている。1パイントを基準
として、HALFは1/2パイント、といった具合。

続きをよむ...

More...

Home

Powered by NP_Paint

Page Top