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ユーレカの日々 [36]「人形遣い」

大阪市が文楽に対する補助金を打ち切ることに決めたそうだ。橋下市長になってから補助金が減額されてきたが、今後は年間の補助金ではなく、公演など事業毎の申請、審査になるという。

大阪以外の人にとって、文楽というのがどう認知されているのかわからないが、大阪人にとってはそれなりに馴染みのある、地元の伝統芸能だ。

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ユーレカの日々 [36] いつかアマゾンでいっぱいの空

普段、大学への通勤にディパックを使っている。昔はショルダーバッグ派だったが、腰を痛めてからはディパック専門になった。

ハイキング用のものを長い間使っていたが、これがだいぶ傷んでしまい、次に買ったのがIKEAで見つけたオレンジ色のもの。ぼくはオレンジ色のモノに極度に弱い。幼稚園の年少の時、ぼくは「だいだい(色)組」だった。それ以来、オレンジは自分のパーソナルカラーなのだ。めちゃくちゃ安かったので買っては見たが、重たいのと、ポケットがほとんどなくて、ぼくとしては使い勝手はイマイチ。

そこで今年のはじめに、たまたまネットで見かけた合皮製のバッグを衝動買い。ところがこれが大ハズレで、使いにくいわ、すぐにほつれたりしてくるわで、またまた買い換える必要が出てきた。

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ユーレカの日々 [35] ドラえもんのスイッチ

先日、梅田に藤子・F・不二雄展を見に行った時のことだ。ドラえもんなどのマンガ原稿を懐かしくながめた帰り道、ソフトバンクショップの前を通りかかったら、例のロボット「ペッパー」が接客をしていた。テレビで見るのと同じように、親子連れを相手に愛想を振りまいている。ドラえもんを見た直後だったこともあり、ロボットと人間が店頭で会話している様子に、なんだかタイムマシンで未来にやってきたような、不思議な気分にさせられた。

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ユーレカの日々 [34] 「間違えてはいけない」という呪い

僕は絵を描くのが本業だが、文章を書くことも好きだ。しかし、いくら書いても何度見なおしても、誤字脱字、誤った記述は一向に無くならない。

前回の原稿も何度も読み返したはずなのに、「天動説」と「地動説」を逆に書いてしまっていた。毎回毎回、1〜2箇所の誤字などがあって、柴田編集長から指摘されるのだが、前回は柴田さんの目もすり抜けてしまったようだ。

誤字脱字というのは不思議なものだ。何人もが入念にチェックしたのに、必ずあとから見つかる。何年かたってから、誤字が見つかることもある。夜中に活字の間から誤字が湧いて出ているのではないかとさえ思う。

昔は文字の修正は大変だった。一文字でも増減すれば、そのあとの行にも影響が出る。写植や写真製版の時代は修正には手間もコストもかかったため、それぞれの段階での校正が重要だった。それでも誤字脱字は湧いて出る。

ぼくがコンピュータに興味を持ったのは、デジタルグラフィックもそうだが、何よりもワープロが欲しかったからだ。

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ユーレカの日々[33]約束の地

最近テレビを見なくなっているが、たまにバラエティなどを見ると、「日本はすごい」「日本人は素晴らしい」というような番組ばかりが鼻について、やはりすぐに消してしまう。

こういった風潮は、福島の事故以降「絆」という言葉がやたら流行り始めた頃からだろうか。それとも、政府がやたら右寄りになっているため、こちらがセンシティブになっているからだろうか。こういった「日本人だから」という帰属意識を強調するような物言いは、どうにもこうにも、居心地が悪い気分になるのだ。

テレビのバラエティで紹介される事例は、別に日本人だからすごいのではなく、その事例、その人がすごいのだろう。素晴らしいのは、その人たちの行動がすばらしいのであって、日本人ということにやたら帰属させたがるのには本当に、ウンザリする。

わたしはもう50年以上日本人をやっているが、好きでこの国に生まれたわけではない。そもそも日本以外の国で暮らしたことがないから、この国がいいのか悪いのかもよくわからない。本来、国というのはそういうモノだろうと思う。とりたてて愛するものでもなければ、嫌うものでもない。だから「この国は素晴らしい」とか「日本人ならでは」という言い方に、不自然さや、胡散臭さを感じる。そもそも、日本人として誇りをもつ、理由というのがよくわからない。そんなことをして、得をするのは政府と行政だけであって、一個人になにか得になることがあるとは思えないのだ。

それでも、人は自分が住んでいる場所から逃れることはできない。国ということを意識することはなくても、地域ということを意識せざるをえない。

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ユーレカの日々[32] こわれもの〜修理という非日常

4月のことだ。自宅のトイレで水を流したあと、いつまでも「チョロチョロ」という給水の音が止まらないことに気がついた。

タンクのフタを開けて調べてみると、中の樹脂製パイプがグラグラしている。どうやらこの部品がひび割れて、水が漏れているらしい。とりあえず、給水栓をドライバーで締め、水を止めた。しかし用をたすたびにドライバーで開け閉めするのは大変だし、忘れてしまう。いつまでもこのままというわけにはいかない。

業者に頼むといくらくらいかかるのか。ネットで調べてみると、少なくとも1.5万〜2万はかかるようだ。さらに調べてみると、自分で修理したという話がちらほらと見つかる。

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ユーレカの日々[31] 具象の女たち、抽象の男たち

ようやく4月だ。年末から3月にかけて、本当に忙しかった。毎年のことだが、仕事にせよ、プライベートにせよ、いろんなことが怒涛のように迫ってきてあっという間に時間が過ぎていく。

最近流行のネット慣用句に「おれ、この●●が終わったら●●するんだ」というのがある。3月の一番忙しい時期にふと考えた。自分はこの仕事が終わったら、一体なにがしたいのか自問自答してみた。暇になったら、一番なにがしたいのか。旅行か、散歩か、ゲーム?映画?しばし考えた結果、思い浮かんだ答えが「プラモデルが作りたい」だった。

我ながら呆れてしまった。いやいや、もっとやりたいことは色々あるだろう?しかし、どうやらそれが私の本心らしい。思い返してみれば、自分の人生で過去、まとまった暇ができると、プラモデルにはまっていたように思う。

一度目は大学生時代。次は会社を辞めてフリーランスになった当初。三度目はフリーランス時代にたまたま、仕事がピタッと止まった時期。それぞれ1ヶ月くらいは模型三昧だった。

プラモデルは、だれが組み立てても同じようにできる、気軽に楽しめるホビーだ。組み立てるだけなら、さほど時間がかかるわけではない。しかし、模型にはまった人たちは、それをそのまま組み立てるのではなく、ディテールや改造を加え、継ぎ目を消し、塗装をし、時には臨場感あふれるジオラマにまで仕上げる。

そうなってくると、工作場所や、塗装場所など、時間も手間もかかる。仕事の合間の息抜きに、というわけにいかないのだ。まぁ、そういったことを存分にやってみたい、というわけだ。

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